[CloudWatch] メトリックの保持期間が14日→15ヶ月に延長されて、グラフ機能も強化されました
はじめに
AWSチームのすずきです。
2016年11月1日、AWSが提供するモニタリングサービスの Amazon CloudWatch のアップデートがありました。
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確認できたアップデート内容について、紹介させていただきます。
アップデート内容
メトリクスの保持期間
- メトリクスの保持期間が 従来の14 日から 15 ヶ月に延長されました。
- 2016年11月1日時点、連続稼動中のリソースの稼働情報、「5分」測定値は2016年9月1日0時、「1時間」測定値は2016年7月9日0時まで遡ったデータを確認することが可能でした。
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15ヶ月(455日)保持されるメトリックの値は1時間単位のものとなります。
- 1分毎の測定値は15日、5分毎の測定値は63日で消去されます。
- 63〜455日以前の稼働情報を確認する場合、グラフ表示の期間を「1時間」に変更してご覧ください。
UIの改善
カレンダーウィジェット
- 表示期間「カスタム」とした場合のUIが強化されました。
絶対値指定
- カレンダーを利用したUI指定が可能となりました
相対値
- 5分〜15ヶ月まで、ワンクリックでの指定が可能となりました
グラフ表示
複数項目表示強化
- 複数項目のグラフ、統計項目をそれぞれ指定する事が可能になりました。
- 同一のメトリックを異なる統計値で比較する場合でも、一つのグラフにプロットして確認することが可能になりました。
Y軸範囲の設定
- グラフのオプションとして、表示範囲を明示出来るようになりました
- スパイクなどで異常に高い値が混入した場合でも、グラフが崩れる事を回避出来るようになりました。
検索
- グラフ表示対象のリソース、メトリックの検索、フィルタリング機能が強化されました。
- 一覧のメトリックを左クリックして表示されるメニューより、フィルタが簡単に作成出来るようになりました。
- 「これは何ですか?」のリンクより、CloudWatchのユーザガイドに飛べるようになり、対象メトリックについての仕様確認が容易になりました。
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ELB例
- Elastic Load Balancing のディメンションおよびメトリックス
一括操作
- グラフの表示対象のメトリック、一括削除が簡単になりました。
まとめ
今回のメトリックの保持期間が15ヶ月となったことで、月単位、年単位の中長期のトレンドの確認や、過去の稼働記録の照会など、CloudWatch 標準で、追加のコスト負担なく実現できる範囲が広がりました。
また、CloudWatchのグラフ描画機能も強化された事で、より見やすく有効なグラフを効率よく作成できるようになり、複数のCloudWatchグラフを管理できるダッシュボードも、より実用性を増すと考えられます。
大幅な進化を果たしたCloudwatch、ぜひお試しください。